第36回 日本アカデミー賞 戻る
36回目を迎えた日本アカデミー賞。
授賞の対象は、2011年12月11日〜2012年12月15日の期間に東京地区の商業映画劇場にて有料で初公開され、1日3回以上、2週間以上継続して上映された40分以上の作品。2009年12月5日〜2010年11月27日までに公開された作品。優秀賞受賞者は、当協会会員3,931名により各部門別の優秀賞選考投票の結果、決定。年に一度の日本映画の祭典、日本アカデミー賞授賞式。新人俳優賞や主演男優賞、主演女優賞、作品賞、監督賞など主要部門を中心に、最優秀賞発表の瞬間を紹介。2012年3月2日(金)、東京・品川のグランドプリンスホテルにて授賞式が行われる。受賞者の決定にあたり、これまで同一人物が複数の作品で選出された場合、ダブル受賞者として4人5作品の受賞者を選定していたが、今年からは、5人の異なる受賞者を選出することを基本とし、いくつかの部門で、5人6作品の受賞者が誕生。俳優部門では、主演男優賞の役所広司、助演男優賞の佐藤浩市が、2作品それぞれの作品で受賞者となる。司会者は、昨年も大役を務めた関根勤と、昨年「八日目の蝉」で最優秀主演女優賞を受賞した井上真央。
3/8(金) 日本テレビ系 21:00-22:54
今夜No.1映画が決定!豪華俳優(秘)撮影ウラ話井上真央初司会▽激戦主演女優…吉永小百合沢尻エリカVS松たか子阿部寛の爆笑濃い顔話宮崎あおいが中学生!?堺雅人(秘)素顔を広末がエヴァVSおおかみこども
番組ナビゲーター 桝太一アナ
≫公式ホームページ
  ※最優秀賞には
優秀作品賞
       
あなたへ 北のカナリアたち 桐島、部活やめるってよ のぼうの城 わが母の記


       
ヱヴァンゲリヲン
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優秀主演男優賞
 阿部 寛  「テルマエ・ロマエ」
   堺 雅人  「鍵泥棒のメソッド」
   野村 萬斎  「のぼうの城」
   森山 未來  「苦役列車」
   役所 広司  「聯合艦隊司令長官 山本五十六 −太平洋戦争70年目の真実−」
   役所 広司  「わが母の記」


優秀主演女優賞
 樹木 希林  「わが母の記」
   草刈民代  「終の信託」
   沢尻 エリカ  「ヘルタースケルター」
   松 たか子  「夢売るふたり」
   吉永 小百合  「北のカナリアたち」


優秀助演男優賞
 大滝 秀治  「あなたへ」
   香川 照之  「鍵泥棒のメソッド」
   高良 健吾  「苦役列車」
   佐藤 浩市  「あなたへ」
   佐藤 浩市  「のぼうの城」
   森山 未來  「北のカナリアたち」


優秀助演女優賞
   寺島 しのぶ  「ヘルタースケルター」
   広末 涼子  「鍵泥棒のメソッド」
   満島 ひかり  「北のカナリアたち」
   宮 あおい  「わが母の記」
 余 貴美子  「あなたへ」


優秀監督賞
   犬童 一心/樋口 真嗣  「のぼうの城」
   阪本 順治  「北のカナリアたち」
   原田 眞人  「わが母の記」
   降旗 康男  「あなたへ」
 吉田 大八  「桐島、部活やめるってよ」


優秀脚本賞
   青島 武  「あなたへ」
 内田 けんじ  「鍵泥棒のメソッド」
   喜安浩平/吉田 大八  「桐島、部活やめるってよ」
   那須 真知子  「北のカナリアたち」
   原田 眞人  「わが母の記」


新人俳優賞
 武井 咲  「るろうに剣心」「愛と誠」「今日、恋をはじめます」
 二階堂 ふみ  「ヒミズ」「悪の教典」
 橋本 愛  「桐島、部活やめるってよ」「HOME 愛しの座敷わらし」「Another アナザー」
 染谷 将太  「ヒミズ」「悪の教典」
 チャンミン(東方神起)  「黄金を抱いて翔べ」
 東出 昌大  「桐島、部活やめるってよ」
 松坂 桃李  「ツナグ」「麒麟の翼」「今日、恋をはじめます」


話題賞
 作品部門  「桐島、部活やめるってよ」
 俳優部門  大島 優子


会長特別賞
 故・新藤 兼人  <監督・脚本> 2012年5月29日没 享年100
 故・橋本 文雄  <録音技師> 2012年11月2日没 享年84
 故・森 光子  <俳優> 2012年11月10日没 享年92
 故・山田 五十鈴  <俳優> 2012年7月9日没 享年95
 故・若松 孝二  <監督> 2012年10月17日没 享年76


協会特別賞
 岡安プロモーション 三陽編集室  <ネガフィルム編集>
 菅原 俊夫  <殺陣師>
 馬場 正男  <美術管理>
 宮本まさ江  <衣装>


会長功労賞
 「踊る大捜査線」シリーズ 製作に対して


岡田茂賞
 株式会社セントラル・アーツ


協会栄誉賞
 山田 洋次  <監督>


外国映画賞
       
アルゴ 最強のふたり ダークナイト ライジング ドラゴン・タトゥーの女 007 スカイフォール


日本アカデミー賞「桐島、部活やめるってよ」が作品賞含む3冠
第36回日本アカデミー賞の授賞式が3月8日、東京・グランドプリンスホテル新高輪国際館パミールで行われ、吉田大八監督の「桐島、部活やめるってよ」が最優秀作品賞を受賞した。同作は、最優秀監督賞、最優秀編集賞も含む3冠を達成。さらに、全国の映画ファンの投票によって選ばれる話題賞作品部門も受賞しており、「桐島」旋風が同賞を席巻した。また、阪本順治監督作「北のカナリアたち」も最優秀撮影賞、最優秀照明賞、最優秀音楽賞の3賞に輝いている。
「桐島、部活やめるってよ」の吉田監督は、「本当に驚いています。テレビ局が製作する映画はいろいろとプレッシャーをかけられると思っていましたが、今までで一番自由にやらせてもらいました」と緊張の面持ち。また、この日は欠席した主演の神木隆之介をはじめとするキャスト陣を絶賛し、「若い頃から青春とか大嫌いでしたが、若い俳優の才能と野心に押されて、こういう場に立っているのは不思議な気持ち。日本映画の未来は明るい」と称えた。
新人俳優賞を受賞した橋本愛と東出昌大も同作に出演しており、3冠に大喜び。橋本は大粒の涙を流し、「監督の喜んでいる顔を見られたのがうれしい」と語るのが精いっぱい。東出は「今日は仕事の都合で座長の神木君が来られなかったので、でも本当にみんなと心が一つなので、みんなでここに並びたいんですが、後でまたうちで食事会を開きます」とチームワークの良さをうかがわせた。
最優秀主演男優賞に輝いたのは、「テルマエ・ロマエ」で古代ローマ人を演じた阿部寛。初めての受賞にビックリした表情で登壇し、「まさかと思いました。いま、こんなにでかい体なのに鳥肌が立っていて、情けないです。次にこの舞台に帰って来られることがあるとしたら、日本人役で戻ってきたい」と声を詰まらせながらも、ジョークで場内の笑いを誘った。
70歳の樹木希林は、「わが母の記」での演技を評価され、同賞史上最年長で2度目の最優秀主演女優賞を受賞。こちらも動揺した様子で、「若い役者たちがどんどん出てきているのをみて、日本映画界はいいなというのが実感なんです」と語り、「私のこれはおまけ。(賞金の)お金は振り込んでいただいて、名誉は吉永さんやエリカ様にもあげたい」と調子よく語ると、「これをいただくと、来年は司会をやらなくちゃいけない……。来年がんになるかもしれないし、確約はできないわ」と“希林節”で喜びを語った。
また、「あなたへ」に出演した故大滝秀治さんが、同賞史上最年長での最優秀助演男優賞を受賞した。初受賞となる大滝さんは、最年長での同賞戴冠。代理で出席した劇団民藝所属の俳優・山本哲也は、ブロンズ像を受け取り「大滝さん、やったよ!!」と喜びを爆発させた。「大滝さんはほめられることが大好きでした。こうやってほめていただくと、『これでもう1年、やれるかもしれないな』と言いながら一生懸命勉強される方でした。今夜は大滝さんの自宅へ報告に行き、遺影の前で乾杯したい」と語り、深々と頭を下げた。余貴美子は、「おくりびと」「ディア・ドクター」に続き3度目の最優秀助演女優賞となった。